私のチック症奮闘記①「かわいらしい癖はチック症状でした」の続きです。
突然消えた娘のチック症状
娘のチック症状が続いていたある日
「ピンポーン」とインターホンが鳴りました。
誰だろうと見てみると、そこには知らない小学生の女の子が立っていました。
外に出て対応すると「◯◯小学校の2年1組(女の子の名前)です」
「◯◯(娘)ちゃんが入学したら、私が毎日迎えに来ます」
そういって、その女の子は学校で書いてきた娘宛ての手紙を渡してくれました。
娘が通う予定の小学校では、毎年新3年生になる子どもが
新1年生をお迎えに行き、1年間一緒に登校するシステムがあり
その女の子は娘の登校パートナーに選ばれた子でした。
女の子からもらった手紙を嬉しそうに読む娘。
その手紙にはかわいらしい絵と共に
「いっしょにがっこういくのたのしみだね」という
メッセージが書かれていました。
そしてその日を境に娘のチック症状は嘘のように消えたのです。
チック症専門医からの言葉
娘のチック症状が消えたことを専門医に伝えると
「それは娘さんの不安が解消された証拠ですね」と言われました。
それと同時にこんな言葉をかけられました。
「お母さん、チック症を治そうとか消そうとか思わないであげてくださいね」
「ストレスがかかるとお腹を下す子、嘔吐する子、不眠になる子、いますよね?◯◯ちゃんは、それと同じでストレスがかかるとチック症状がでるというだけのことなんです」
「逆にストレスがかかっていることが分かりやすい子なんだと思って、チック症状がでたら気にかけてあげてください」
「でも、症状をあまり指摘しないでくださいね。この子の個性と思って受け入れてあげてください」
この言葉をかけられたとき、私はハッとしました。
私は心のどこかで娘のチック症状を治したい、消したいと思っていたからです。
痙攣する姿をお友だちに見られたら娘が何を言われるだろうとか
いじめられるのではないかとか、そんなことばかり考えていました。
ですが、これは娘の個性なのだと先生の言葉を聞いて思い直しました。
不安になるたびにチック症状はでる
登校パートナーのおかげで一時的にチック症状が治まった娘ですが
小学校生活のなかで不安になったり緊張したりすると
決まってチック症状がでるようになりました。
それは運動会や発表会の前など
大きな催し物が行われるときで
その行事が終わるとチック症状も自然に消えていくのでした。
しかし、中学年になるとお友だちとの揉めごとや
ケンカをしたときにもチック症状がでるようになります。
元々チック症状のピークは小学生高学年で
中学生以降では音声チックに移行することがあると
専門医から言われていました。
そしてその状態が1年以上続くとトゥレット症候群になってしまうとも…。
私はこれ以上娘の症状がひどくならないように
過度なストレスがかかっていると感じたときは
学校に相談の上、娘を少し休ませるなどの対応を取っていました。
そして、娘が高学年になったとき
専門医に言われていたことが現実となってしまうのです。
私のチック症奮闘記③「ついに音声チックがでる」に続きます。

くまさん♥
東京都
東京在住のワーキングマザー。発達障がい(ADHD)のある中学生と、定型発達の保育園児、乳幼児の3姉妹を育てています。これまでに経験した、出産・結婚・離婚・再婚・ステップファミリーなど、さまざまな体験をもとに、記事を執筆していきます。