何にでも興味津々な子どもたち!気づいたら耳や鼻に「何か詰めた…?」とびっくり仰天するママも少なくないでしょう。いろいろ厄介なことをやってくれちゃうのが未就学児の子どもたち。後になれば笑える話もその瞬間は笑えない…。
耳鼻咽喉科で10年以上医療事務をやってきた私が目の辺りにした、リアルな「異物除去」の全貌をお伝えします。
詰めたくなっちゃうから仕方ない…
本当は、仕方ないでは済まされないキケンな行為です。
子どもたちはなぜ耳や鼻に物を詰めるのでしょうか?
理由はあったり、なかったり…。
私が耳鼻咽喉科に勤務していた頃は、乳幼児医療の制度も現在ほど充実していなくて、外来の診療費は3歳未満まで200円という助成が一般的でした。市町村によって助成内容の違いはありましたが、3歳以上は普通の診療費ということです。もう20年以上も前の話しですけどね。
そして詰め物行為をする子どもは3歳~6歳くらいの男の子が多く、丁度医療費の助成も終わってしまう年齢でした。きっと「オヤサポ」ユーザーのパパ&ママ世代あたりでしょうか。
問診票に「鼻にビーズを詰めたらしい」などと書かれていると、私の方が心臓バクバクでしたね。
なぜなら…、診察終了後の会計で誰もが「えっ?そんなに?」と、高額な診療費にイヤな顔をするママが多かったためです。
診療費は3割負担で当時5,000円~6,000円程度ですから、当然気分は悪いでしょう(笑)
「異物除去」は、初診・再診料のほか、手術料として「〇〇異物摘出術」が適用になり、検査料として「〇〇ファイバースコピー」など、診療報酬点数が高くなるのが特徴です。
「なんでそんなモノ詰めたの?? いい加減にしなさいよ」って物凄い剣幕で子どもを怒るママ達の印象が今でも残っているんですよね。
同じ月に2回詰めるという、つわものもいました。ママ激怒は言うまでもないでしょう(汗)
予想外の詰め物に本人もビックリ!!
大抵の場合は申告のあったモノを取り除き診察終了となるのですが、中には本人さえも忘れていた?記憶にない?そんな不思議なモノが発見されることもあります。
私の記憶にも深く刻まれている3歳の女の子の異物物語は「ビーズ」から始まりました。
お腹の大きなママに代わり、私が抱っこして診察台に座った女の子は、泣くこともなく静かに診察を受け、鼻に詰めたというビーズの除去に協力的でした。
すべて取れた後、「ん?この子なんか臭い…?」と、顔から変なニオイがしたのですが、診察室は「取れてよかった」で和やかなムードに…。
残念ながらその空気はすぐに消え、鼻の奥深いところに別の異物が見つかったのです。
異物の正体を女の子に聞いてもわからず、ママもわからず…出てきたものは「枝豆」でした。
簡単に取れる場所ではなかったため局所麻酔で慎重に異物除去が行われましたが、ビーズのときと違って物々しい雰囲気に大泣きの女の子。
他に異物がないか確認のためにレントゲンも撮ってのフルコース…高い、高すぎる会計(泣)
でもママはイヤな顔もしないで感謝してくれました!
耳鼻咽喉科の受診をおすすめします!
いつの時代も耳や鼻にモノを詰めてしまう子ども達。
お金の問題ではありませんが、受診1回につき現在は200円、もしくは無料です。
無理に異物を取ろうとすると奥に入ってしまうこともあり危険なため、速やかに受診するべきでしょう。
小児科ではなく、耳鼻咽喉科ですよ!
kitto♥
千葉県
東京出身、現在は千葉県在住の50歳。14歳の娘と12歳の息子の母です。 流産を経て、高齢出産で帝王切開により出産しました。育児経験も14年となり「幼児期にこうしてればよかった…」など、振り返ると後悔ばかり。そんな観点からも情報提供できたらいいな!と思います。 医療事務として20年以上勤務し「ワーキングマザー」の悩みも痛いほどわかります。ちなみに現在はWebライターです。 自身の経験と医療機関勤務で得た知識から、育児・病気をメインにお伝えしていきますね!