子供の頃何気なく遊んでいた、昔ながらの手遊び歌。
茶壷にずいずいずっころばし、お寺の和尚さん。皆さんはいくつ思い出せますか?
中には同じ歌でも地域によって違っていたり、改めて考えてみるとあまり意味のわからない歌詞だったり。
大人になっても新しい発見があり、懐かしく楽しい手遊び歌。その中から、いくつかの歌を紹介していきたいと思います。
第一回目は、私の故郷沖縄に古くから伝わる、「赤田首里殿内(あかたすんどぅんち)」。
沖縄ではとてもポピュラーな童歌で、歌いながら手遊びをして小さな子供をあやす時や、息子が赤ちゃんの時には子守歌としてもよく歌っていました。
夏川りみさんやKiroroさんなど、沖縄出身のミュージシャンの方々も歌われていて、動画サイトなどにもたくさん投稿されている、人気の沖縄民謡曲です。
<沖縄の童歌「赤田首里殿内」>
一、赤田首里殿内 黄金灯籠提ぎてぃ(あかたすんどぅんち くがにどぅーるーさぎてぃ)
うりが灯がりば 弥勒御迎け(うりがあかがりば みるくうんけー)
訳:赤田の首里殿内に黄金の灯籠を下げ、それが明るく灯れば、弥勒の神様をお迎えしましょう
シーヤープー シーヤープー
(訳:不明)
ミーミンメー ミーミンメー
(訳:耳の眼?耳の前?など諸説あり)
ヒージントー ヒージントー
(訳:肘と?正確には不明)
イーユヌミー イーユヌミー
(訳:魚の目?)
※一番以降は、様々な歌詞で歌われています。
シーヤープー、などのお囃子の部分は、必ずしも意味があると言う訳ではなく、言葉遊びのような感じでもあります。(はぁ〜どっこいしょ!とか、せっせっせーのよいよいよい!みたいな、掛け声のイメージに近いかもしれません。)
この歌のお囃子の部分に、簡単な手振りを付けて遊びます。遊びの中で伝承されてきたものですので、振りや歌詞など少しずつ異なる場合もありますが、我が家ではこのように遊んでいます。
「シーヤープー」で、頬っぺたを指さす。(お腹を触る場合も。)
「ミーミンメー」で、耳を触る。
「ヒージントー」で、肘を触る。
「イーユヌミー」で、手のひらを指す。
沖縄民謡というと少し難しいイメージもあるかもしれませんが、遊び歌なので細かい音程などは気にせず、楽しく歌って遊んでみて下さいね♪
人一倍気まぐれな我が息子も、時々気が向いた時に、「シーヤープーしよう!」と自分から言ってくれます(笑)。
小さな手を可愛らしく動かす手振りと、独特の琉球音階にとても癒されるこの歌ですが、繰り返しのメロディー部分にも、癒しの秘密があるような気がします!
試しに「シーヤープー シーヤープー」と歌詞に合わせて手を叩いてみると…
4拍子で、3回叩いて1回休む「たん たん たん うん」という単純で覚えやすいリズムが親しみやすく、このリズムの繰り返しが、心地よさを感じるのではないだろうか、と思いました。
同じようなリズムの歌には、「ちょうちょ」や「チューリップ」、「てをたたきましょう」など、子供達に親しまれている名曲がたくさん!
さて、少し話は変わりますが、赤ちゃんの寝かしつけや落ち着かせたい時、トントンと一定のリズムで背中やお腹、おしりなどを優しくたたいてあげる方法があります。その時、皆さんのご家庭ではどのようなリズムを刻んでいますか?
我が家では、どうやら先祖代々(少なくともひいおばあちゃんの代から)、「シーシーシー」と呟きながら「たん たん たん うん」のリズムでトントンして、寝かしつけていたようです。いつの間にか次の世代へと受け継がれ、私も自然とこのリズムで寝かしつけをしていると思うと、なんだか、伝統と命の繋がりを感じます!
もちろん、寝かしつけの方法はそれぞれのおうちや、国、地域によって、また赤ちゃんの好みや月齢によって様々ですので、色んな方法やメロディー、リズムを試してみるのもよいかもしれませんね。
今回は、沖縄で昔から親しまれている「赤田首里殿内」をご紹介しました。安らぎを与えてくれる、不思議な魅力のある一曲。是非おうちでお子さんと一緒に、歌に合わせて遊んでみてはいかがでしょうか。
いなみ♥
滋賀県
滋賀県在住、33歳。元気いっぱい3歳男子と、ほぼ二人暮らし。 年齢の割に昭和感満載の、民謡歌手&シンガーソングライター主婦です。 出産後も音楽活動を続けながら、初めての育児に奮闘中! 妊娠・出産・子育ては、思い描いていたよりずっと大変で、毎日がわんぱく怪獣との闘いですが、一緒にたくさん遊んで、モリモリ食べて、そして歌って、楽しく過ごしたいです! のんびり、ゆったり、子育て世代のお母さん、お父さんに、エールを送ります!