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妊娠41週で超緊急帝王切開。気付けば隣に我が子がいた②

tomotomo

妊娠41週で超緊急帝王切開。気付けば隣に我が子がいた①の続きです。

突如手術室への移動、超緊急帝王切開に。

「カイザー」という言葉と、「グレードA」が何を意味するのか、その時の私には分かりませんでしたが、
それがとても緊急性の高いこと=赤ちゃんの命が危ないかもしれない、ということは感じました。

陣痛室から、ベッドごと手術室へ移動するようで、私は仰向けのまま運ばれました。
途中、外で待機していた夫と目が合いました。
言葉をかけあう時間はありませんでしたが、
「行ってきます」「がんばってきて」という目配せで心が通じ合っていた気がします。

手術室につくと、自分で手術台に上がるよう指示を受け、私は手術台の上で仰向けになりました。
医師や看護師さん達の間でいくつかの業務連絡があったかと思うと、
あっという間に分娩着を捲られ、いきなりブワーッとお腹に消毒液を塗られ始めました。

(え!?まだ麻酔してないけど!??)

と私は内心プチパニック状態。
入院前に受けていた説明では、帝王切開時は横向けになって背中から麻酔を打つというものだったので、
あまりに急ぎの手術に、私は医師たちが慌てすぎて麻酔を打つのを忘れてしまったのかと思ったのです。
今思うと、そんなワケないですよね。

(え?え?)

と思っているうちに、
「今から麻酔かけますねー」
と誰かが声をかけて麻酔用マスクを私の口に当てました。
その瞬間、

(あ、全身麻酔なんだ…)

と悟ったや否や、私の意識はそこで完全に途切れました。

目が覚めてから…

どれだけ時間が経ったのか、
目が覚めて、初めに見えたのは手術室の天井でした。
「赤ちゃん、無事生まれましたよー。男の子ですよ」
誰かが私の肩を叩いて、そう伝えてくれました。
「…ありがとうございます」
それだけ口にすると、私はまた意識を失い、次に気が付くとベッドごとまたどこかへ運ばれている所でした。
その時視界の隅に、夫と、母や父の姿が見えました。
ぼんやりとした意識の中で夫の顔を見た途端、私は安心感からか、
すーっと涙が流れ落ちるのが分かり、夫が無言のままそれをハンカチで拭ってくれました。

徐々に麻酔から覚めてくると、自分がナースセンターの横にある個室に移されている事が分かりました。
夫や両親は先に赤ちゃんと対面していて、
「3,498gの元気な男の子だよ」ととても喜んでおり、
夫の携帯には既に何十枚といっぱいの赤ちゃんの写真だらけ。
とても元気に泣いて動いている姿を見せてくれました。

私の意識がはっきりしだした頃、助産師さんか看護師さんが赤ちゃんを連れて来てくれました。

現れた赤ちゃんは髪の毛もフサフサで、おでこまで産毛で覆われていて…
感動の対面…を予想していましたが、
実際は目の前にいる赤ちゃんが信じられなくて、この子がお腹にいた子…?と不思議な感覚でした。

だって、お腹は今までと変わらず大きなままで、
ついさっきまで「まだまだ産まれそうにないね」なんて言いながらお昼ご飯を食べていて、
それこそまばたきをした瞬間お腹の中の赤ちゃんが急に目の前に現れたような、そんな感じでした。
ただ、その赤ちゃんの眠っている横顔が、笑ってしまう位あまりにも夫に激似で、
私達の子供なのだと、あれだけ待ち望んでいた赤ちゃんなのだという事は、疑う余地もありませんでした。

私が最後に時計を見たのは陣痛室でトイレから出た後、12:13頃。
記録によると赤ちゃんが産まれたのはお昼の12:46。
まだ産まれないなと思っていた時から、本当にわずか30分で起こったあっという間の出来事でした。

妊娠41週で超緊急帝王切開。気付けば隣に我が子がいた③へ続きます。

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tomo

tomo

大阪府

大阪在住、お調子者で最高に甘えん坊の3歳男児育児に日々悩まされながら、第二子となる子供を妊娠中の30代主婦です。食育スペシャリスト、食生活アドバイザー、健康リズムカウンセラーの資格を持っているので、食の観点からのお役立ち情報や日々の育児奮闘紀を読んで頂けたら幸いです。

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