これからの子どもには思考力や読解力が必要といわれています。少なくとも学校はそう思っているようです。というのは、小学3年生の算数のテストや宿題を見ると、以前よりも文章題が多く、文章自体も長いです。しかも、ご丁寧にもちゃんと文章を読まないとミスするようにひっかけ問題まであります。受験用の問題でなくても、算数でありながら読解力が問われる問題が重視されているのは驚きです。
また、読書タイムをもうけ、読書を宿題にするなど、本を読ませようと学校は私の子ども自体よりも熱心です。しかし、学校の頑張りにも関わらず、「うちの子は本を読まない」と嘆く声を私もよく聞きます。
私は親が読書するよう導いてくれたことから、自分の子にもそうする必要があると思っていました。今回は、私が意識しておこなっている子どもに本を読ませる仕掛けをご紹介します。
本との出会いの場を作る
学校の読書の宿題は読書をするきっかけにはなると思います。しかし、学校のやり方は不親切です。何故なら、「目標〇冊!」と掲げておいて、本との出会いの場の提供は不十分だからです。
やっと自分で文字を読みはじめたような子どもたちが読める本は限られています。だから、自分たちにふさわしい本と出会える必要があるのでその場所を提供し、「選んでごらん」と言わなければならないと思います。
学校には図書室がありますが、娘の学校の場合、借りにいけるのは昼休みと2時間目の授業後の休み時間のみ。図書室の場所によっては10分もかからず選ばなくてはならない事態も。貸し出してくれる冊数も少なく、期間が1週間ということも。それでは、自分にふさわしい本を自分で見つけ、読書を習慣にするのは難しいと思います。
私は本屋さんや図書館の子どもの本コーナーで、時間をかけてじっくりと本を選ばせるようにしています。実のところ、それでも積読になってしまう場合も。しかし、そのなかで、今の子どもにぴったり合った本が見つかることもあります。読書ゼロよりも今何かを読んでくれているほうがいい。「前買った本を読んでないじゃないの!」はありがちですが、「いつかきっと読むだろう。今じゃない…」と思うようにしています。積読に関しては私もそういう傾向があり、娘を責められないということもありますが。
本を読む時間を作る
たとえ自分で選んだ気に入った本だとしても、子どもが自分の自由になる時間に自ら読むようになるには、読書が習慣化してからだと思います。読書が手軽で刺激的なゲームやYouTubeに勝つことは実際かなり難しいはずです。
だからこそ、学校でも読書タイムのようにあえて時間を作っています。娘は勝手に本を読むことはありますが、うちでは私が料理をしている間、寝る前の数10分、それから電車での移動時間は読書の時間にあてています。寝る前や電車のときは、私も一緒に本を読むので、娘はそれが当たり前だと感じているようです。
本を読む機会を増やし、徐々に長文を読めるようにしていくと、奥深い読書の楽しさがわかるようになると思います。そうすると、隙間時間使って本を読みたいという意欲も自然に湧いてくるのではないでしょうか。それには、丁寧なお膳立ても必要です。しかし、あくまでお膳立て。強制や勉強のニオイをさせないのもポイントだと思います。
大人になってから本を読むようになる方もいますが、子ども時代の知識の蓄積は大切な財産です。子どもだからこそ感じる気持ち、素直に受け入れられる世界があり、瑞々しい感受性はそこで育つのではないでしょうか。勉強面だけではなく、子どもの読書をサポートする意義は大きいと思います。
よね♥
埼玉県
埼玉県出身。小学3年生、一人っ子の娘を育てる40代。フリーライターです。 母娘ともに趣味はミュージカル鑑賞。お芝居の台詞で会話をする親御です。女ふたりの機動力を活かして、お泊りで観劇にいくことも。 最近興味があるのは子供のIT教育。プログラミング教室へ体験教室に行ったり、記事を書いたりと勉強中です!