昔から「子どもはよく風邪をひくものだ」と聞いてはいましたが、生後3か月でわが子が初めて風邪をひいた時、ちっとも冷静でいられなかった私。今思えば、もっとでんと構えていたらよかったのに、初めての育児ということに加え、ここは外国。「診察時に韓国語でちゃんとやりとりできるだろうか…。一歩間違えば大変なことになっちゃう!」と、必要以上にオロオロしてしまったのです。
初めての風邪は咳から始まった
2日ほど軽い咳が続いていたある日、朝起きると38度3分の熱。慌てて小児科へ連れていくと、先生からは「咳と鼻水に加え、のどが腫れています。ひどくはありませんが風邪ですね」と診断を受けることに。
病院での韓国語はなんとかクリアできたものの、薬局では薬剤師さんの説明があまりにも速すぎて、頭の中がパニック!「まだ生まれてまもない小さな息子の命に関わることだ」という緊張感で張り詰めていた私は、まくしたてるように説明する薬剤師さんを前にし、泣きそうになってしまいました。
「外国人なので、もう少しゆっくり説明していただけませんか?」とお願いし、鼻水・くしゃみ止め、せき止め、解熱剤の飲ませ方や諸注意を一つひとつ確認。なんとかすべて理解することができたのでした。
ちなみに小児科は、隣町で子育て中の韓国人女性におすすめの病院をいくつか教えてもらい、その中から「家からベビーカーを押していける距離」で「土日診療もあり」だった病院を選んで受診しました。
薬はすべてシロップで、薬局でもらった小さなスポイトに入れて息子に飲ませました。投薬後、3時間ほど寝て起きると、熱が39度まで上がっていたので、まずはおっぱいを飲ませて水分補給。もう一度熱を測ると、やはり39度近くあったので「38度以上の時に飲ませる」と聞いていた解熱剤を与えることにしました。
息子はその後、熱は下がったものの、咳と鼻詰まりが悪化し、2度目の小児科で初めて抗生物質を処方されました。抗生物質を飲ませると下痢をすることがあるらしく、息子もしばらく緩い便が続きました。
また、噴水のように突然吐いたり、咳き込んで眠れず泣きわめいたりすることも…。生まれてまだ3か月の赤ちゃんが痛がっている姿を見るのは、自分が病気をするより何倍も辛く、悲しいものでした。
夫婦で考えた風邪対策
この時の風邪は、恐らく夫の風邪がうつったものだと思われたので、この日以来、家族間での感染をどう防ぐか?また、各自風邪をひかないように対策をしようと、夫と話し合いました。
1、 帰宅後の手洗い、うがいは絶対
2、 部屋の環境を整える(まめに掃除して換気する、湿度を50%前後に保つ)
3、 身体を冷やさない(首にタオルを巻いて寝る、生姜ハチミツ茶を飲む)
4、 風邪気味だと思ったら葛根湯を飲み、早く寝る
5、 風邪をひいてしまったら室内でもマスクをし、息子とは別室で寝る
今では手放せない「電動鼻水吸引器」
息子はその後、特に1歳半から保育園に通い始めて以来、何度も風邪を経験し、一度は熱性けいれんも起こしてしまいました。その時のお話はまたの機会にお伝えしますが、2歳を過ぎた今は、風邪をひいても悪化させないこと、早く回復できることを目標に「鼻詰まりの解消」に力を入れています。
最初は親が口で吸い出すタイプの「鼻吸い器」を使っていましたが、鼻の奥に詰まっている鼻水まできれいに吸い出すことができず、また、この作業を通して息子の風邪がうつる可能性もある気がしたので、今は日本から取り寄せた海外対応の「電動鼻水吸引器」を毎日使っています。
最初は嫌がり逃げ回っていた息子も、今では鼻がすっきりすると気持ちが良いのか、おとなしく吸われるがまま(笑)。終わったあとは「すっきり〜」と上機嫌です。
風邪は多くの人が何度も通る道。でも、できれば風邪をひくことなく元気で過ごせるように、普段から良く寝て良く食べ、良く笑い、体調が悪ければ早めに休む。身体を冷やさず、人混みを避ける。そんな風にできる限りの予防策を講じ、季節の変わり目を無事に乗りきっていきたいと思っている今日この頃です。
りんご♥
韓国
韓国在住、日韓ハーフ1歳児の母です。30代後半で国際結婚。新婚生活スタートと同時に子どもを授かり、異国の地で手探りの妊娠期間と高齢出産を経験しました。日本では紙媒体の編集記者の他、ファミリーサポートセンターでの勤務経験もあり。今地球のどこかで、ちょっぴり孤独も感じつつ子育てに奮闘中の方へ、私の体験・失敗談を通して「1人じゃないよ」とエールを届けられたら嬉しいです。