「発達障害」という言葉にあなたはどのようなイメージを持っていますか？

・ 落ち着きがなく周りに迷惑ばかりかける子
・ 言葉を話せない・自分で自分のことができないような子
・ 頭が足りないおかしい子

といったイメージがあるのではないでしょうか。
「こんなひどいイメージはない！」という人も中に入るでしょう。しかし、さっき例えに出した上の言葉は、私が実際に耳にした言葉たちです。

私は現在長男・次男双方の発達については、身近な家族以外周りには公表していません。
しかし、子どもたちの保護者の中には、発達障害の子を見て上のような発言をしている人がいました。悲しいけれどそれが現実です。
昔に比べれば発達障害については広く受け入れてもらえるようになりました。しかし、まだまだ偏見が多いのも現状です。

全く正反対！種類が違う2人の特徴

私の2人の息子は、両方とも発達に特徴がある子です。
長男はおっとりとした優しい子。そして次男は、長男とは逆で活発的で元気すぎる子です。

発達障害のタイプで言うと、長男は自閉症スペクトラムのひとつあるアスペルガー症候群の傾向が強い、発達障害グレー。次男は、多動・衝動性が強いAD/HD(注意欠陥多動性障害)と診断されています。

これだけの説明だと、ピンとこない来ない人も多いかと思うので、わかりやすくドラえもんの登場人物に例えて説明しましょう。ドラえもんの登場人物で紹介するなら、長男はマイペースなのび太くん。そして次男は、怒りんぼうなジャイアンです。
これだけハッキリとタイプが違う2人ですが、たまにけんかもするけど仲のいい兄弟なのです。

長男・のび太くんみたいにおっとりとした発達障害グレー

のび太君のようなタイプの長男は、本当にドラえもんの世界から飛び出してきたかのような優しい性格です。
さすがにあやとりはしないけれど、自分が好きなことには天才的な能力を発揮します。

長男の特徴とされているアスペルガー症候群は、主に言語に遅れがない・知的発達も問題がない・他者とのコミュニケーションがやや苦手・こだわりが強い、などが特徴とされています。これらの特徴が多く当てはまっていることもあって、アスペルガー症候群の傾向が強い、発達障害グレーとされいます。

このほか、姿勢が悪い・手先が不器用・運動神経が鈍いなども、長男に見られる特徴です。私がアスペルガーについて勉強するようになってから、これらの特徴もアスペルガーの特性であるようです。

しかし、悪いことばかりではありません。アスペルガーには天才が多いのです。アイザック・ニュートンをはじめ、アルベルト・アインシュタインやチャールズ・ダーウィンなど、歴に名を刻んでいる人がたくさんいます。

実は長男も学校の先生からは「天才肌」といわれていて、宇宙科学については、もう学校の先生すら敵わないほど知識が豊富。将来が本当に楽しみです。

次男・ジャイアンのようにとにかく元気すぎるAD/HD

そして今度はジャイアンのようなタイプの次男ですが、これもまたジャイアンがそのままテレビから抜け出してきたかのような活発な性格です。ジャイアンといえば「お前の物は俺の物、俺の物も俺の物」という言葉が有名ですよね。まさしく次男はこれを地で行っていました。
長男がおっとりしていた分、次男が活発過ぎて保育園時代は友達とのトラブルもよくかなり手を焼くことがありました。

次男の症状とされているAD/HD(注意欠陥多動性障害)にはいくつか特性があります。
その中で、次男は多動・衝動性が強く保育園のときは、いきなり部屋を飛び出て行っく、嫌なことがあるとかんしゃくを起こす、人が話しているのをじっと聞けないという状態でした。

しかも、衝動性が強いのでカッとなったら手が出てしまうことがあるので、喧嘩の報告を聞くたび私は相手の子の親御さんに謝罪する日々でした。

しかし、そんなことも年長の秋に病院でしっかり診断を受け、ストラテラという内服を処方されから、かなり落ち着きを得られるようになりました。今は内服のおかげか、友達とのトラブルもほとんどなくなりましたし、衝動的に部屋を飛び出したり、かんしゃくを起こすこともほぼなくなりました。

こんな次男ももちろん悪いことばかりではありません。運動神経は抜群だし年下の子には本当にやさしい性格。（こんなところもジャイアン似？）この子も将来が楽しみです。

特徴をしっかり理解することが大切

これだけ特徴を挙げると、「私だったら育てられない」と感じる人もなかにはいるかもしれません。
しかし、その子が持つ特徴をしっかり理解できれば、発達障害の子を受け入れる第一歩につながっていきます。

もしあなたの身の回りに「この子発達障害かも？」と感じる子がいたのら、とにかくその子の特徴を理解して受け入れてみてください。きっと今まで見えていなかった新しい世界が見えてくるでしょう。