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子どもを英会話教室に通わせて「良かった」と思うこと

おけいはんおけいはん

昨今、子どもの習い事で上位にランクインする「英会話教室」。
グローバル化が進む現代の日本において、子どもには海外の人と難なく会話ができるようになって欲しいという親の願いが込められていますよね。中学校ぐらいから、結構みっちり英語を学んできた割には会話となると思うようにはいかない、という日本人の英会話スキル問題が浮き彫りになっているかと思います。息子を赤ちゃんの頃から約10年間英会話教室に通わせた経験から自分なりに英語教育において学んだことをお伝えしたいと思います。

ベビーからのレッスンは本当に必要か?

日本で育つ赤ちゃんが自然と日本語を覚えていくのと同じように、英語もできるだけ早い段階から耳に触れされることが大切だという考えから、英会話スクールには0歳児からのコースもたくさんあります。

私自身英語を学ぶ事が好きで、大学も英文科に進み日常英会話はある程度できます。自分が女性である事も関係してか、なんの根拠もない持論ですが、女性には海外好きな人も多く語学にも柔軟に対応でき、逆に男性は一度苦手意識を持ってしまうと克服するのが難しいのではないかと思っているので、息子が将来真剣に英語を学ぶ時になって、苦手意識を抱いて欲しくない、という気持ちで彼が1歳の頃から英会話教室に通い始めました。きっかけは本当にその程度のレベルです。

先生は海外留学経験のある歌の上手な日本人の先生で、退会する1年前まで変わらず受け持ってくださいました。先生と生徒との信頼関係も大切にしてくれる教室だったので、子どもも私も安心して通う事ができました。

基本的にどの年代のコースも先生はレッスン中は英語で話します。ベビーコースのレッスン内容は、ママと一緒に音楽やリズムに合わせて体を動かしたりするのが主でした。英語を学ぶというより、「親しむ」という段階です。

こんなに小さなうちから英会話を習わす必要があるか、と問われると、正直のところ分かりません。月数回、1時間弱英語に触れるだけで、英語耳が養うとも考え難いです。とはいえ、家で私が英語で話しかけるといっても会話のバリエーションがワンパターンになり、そう楽しく出来るものでもなかったので、レッスン以外で英語に触れさせる機会はありませんでした。それでも「アンチ英語」にならないためには出来るだけ早いうちから英語に親しませる必要がある、という信念を持ってレッスンに通っていました。

幸い息子は毎回ニコニコと楽しく過ごしてくれて、そこで私もママ友ができ、今でも親子共々仲良く付き合いが続いていることを思えば、自分にも息子にもプラスだったのではないかな、と思います。ひとまず、私も子どもも英会話教室に通うことを楽しんでいました。

えっ!?もしかして電車の英語アナウンス、聞き取れてる?

嫌がる事なくレッスンに通うこと数年。先生との会話はもちろん、英会話のCDを聞いて質問に応えたり、英語劇をクラスメイトと一緒にしたり、単語を覚えたりしながら徐々に英語の理解力は高まっていきました。

そしてあるレッスンの日のこと。いつもは車で通うところをその日はたまたま電車で行ったのですが、帰りの電車の中で、息子がふと「We will (soon) stop at next station. ってどういう意味?」と聞いてきました。
まだ、自分の最寄り駅が何駅かはっきりと分かっていない年頃のことだったので、なんとなく想像で話したというわけではなく英語そのものを聞き取っていた事がわかります。文章の意味こそまだ理解はできていませんでしたが、言語として耳が反応していた証拠です。これには本当にびっくりしました。

小学校に上がった時に本気で感謝したこと

小学校に上がる1~2年前ぐらいから、英語を書くレッスンも加わりました。アルファベットから始まり、自分の名前や簡単な単語など、お手本を見ながらノートに書いていきます。そしてこの頃からホームワークが出されるようになり、家でもノートに英単語などを繰り返し書く課題に取り組むことに。息子は、レッスンから帰宅するとすぐにホームワークブックを開いて宿題をするようになりました。すぐにできない時でも、必ずレッスンの前日までには私に言われることなく自分で宿題を終えていました。

これは英語教育に関する話ではありませんが、小学校に入って、まず国語や算数の宿題がたくさん出された時に、幼稚園の頃から宿題というものに慣れていた息子は、何ら抵抗なく帰宅後すぐに学校の宿題をすることができました。子どもがなかなか宿題をしない、と頭を抱えるママさんの話を聞くと、通っていた英会話教室のおかげで宿題をするという習慣が自然と身についていたことに本当に感謝しています。

日本の英語教育とぶつかる時

小学校高学年になり中学に向けて塾にも通い始めました。塾でも時々英語の授業がある中で、懇談の時に塾の先生に「〇〇君は、英語を習っていましたか?」と訊かれ、私は得意気に「はい、ベビーの頃から約10年英会話教室に通っていました」と応えました。さぞ、英語の理解が良いと褒められると思っていました。

しかし、返ってきた言葉が、「そうなんですか。いや、ちょっと英語の問題、理解があんまりできていないので・・・」そして、慌ててフォローするかのように、「英会話は会話中心なので学習の仕方が違いますもんね」と。

本当に本当にショックでした。あれほど小さい頃からほとんど欠席もせずに通ってきたのに。同学年の子に比べて格段に英語力が優っていると思っていたのに。

確かに、塾の先生の仰る通り、学校で教わる英語と英会話教室で習う英語では教える順序や内容も全く違うのかもしれません。それでも、10年‼︎お月謝のトータルを考えただけでも開いた口が塞がりませんでした。

そして、追い討ちをかけるがごとく塾の英語にも慣れてきた息子が放った衝撃のひと事。「〇〇(スクール名)の英語より塾の英語の方が良くわかる」。私の落胆のしようと言ったら、もう表す言葉が見つかりませんでした。

最後は本人の学ぶ「気持ち」次第

中学に入って各教科の勉強も本腰を入れてしなければならなくり、約10年通った英会話教室を退会することになりました。教室的にも、中学以降は今までの会話中心のレッスンではなく、学校の英語教育に準じた形で授業を行わざるを得なくなるというのです。それなら塾と変わらないと感じました。

今中学2年生になる息子は、中学校の英語の成績はとても良いです。テストで行われるリスニングも問題なく聞き取れていると言います。でも、自分の意見を英語で話す、といったスピーキングに関してはやはり自信がないようで、ネイティブの方の前ではオドオドする始末。

一方、同じ英会話教室にベビーの頃から通い、途中お引越しを機に退会して転居先でネイティブの先生の個人レッスンを長年受けてきた友達は、会話は問題なく出来るけれど中学校の英語には苦戦しているとのこと。塾やスポーツで毎日忙しい彼らには、「会話力」と「語学力」の両方を手にする余裕はまだ難しいようです。とはいえ、まず子どもに期待した「英語対して苦手意識を持たないように」というミッションはクリアできていると思うと、長く楽しく通った英会話教室には多大な意味があったと思っています。本人達が身に付けたいスキルの存在に自ら気付いた時には、ちゃんと本気で取り組んでくれると信じています。

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おけいはん

おけいはん

兵庫県

兵庫県在住。結婚16年目。夫と子ども2人の4人暮らしです。大学時代に熱中したボランティアリーダー活動のおかげで子どもとのふれあいが大好きに。家族遊びは基本アウトドアですが、子ども達が大きくなり多忙な為機会が激減した今は、それぞれの目標に向き合う彼らにベタ褒めしたり叱咤激励しながらファン第一号として寄り添っています。自分がハッピーじゃないと子育ても楽しくできない。がモットーな、「がんばり過ぎない子育て談」を記事にしてお伝えできたらなと思っています。