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韓国式の産後ケア② 〜ボディケア編〜

りんごりんご

前回、韓国では産後にワカメスープを食べる風習があるとお伝えしましたが、もう1つ、出産して半日過ぎた頃から、産院で始まるボディケアがあります。それは「座浴」。

座浴とは、おしり周りだけを温める部分浴のことで、会陰切開後の炎症を防いだり、傷口のヒリヒリする痛みをやわらげたり、むくみや痔の予防に良いとされています。

産後は毎日、1日に数回座浴を行う

韓国では産院で出産した場合、通常分娩なら2泊3日、帝王切開なら1週間入院するのが常ですが、通常分娩の場合、入院中1日2回必ず座浴を行います。退院後、2週間お世話になった産後調理院でも、座浴は1日に2〜3回行うようにと指導を受けました。

この座浴、最初はどんな状態でするものなのか全く見当がつかず、看護師さんから「明日の朝起きたらすぐに座浴をしますからね」と聞いた時には、傷口に塩を塗るような痛さを想像してしまい、できればやりたくないなあ、と思っていました。翌朝、看護師さんに付き添われ座浴室へ行くと、そこにあったのは…あれ?便器?!

見た目は便器と似ていますが、これが座浴専用の椅子でした。直接座るのではなく、まず透明のプラスティックカバー(自分専用のものを購入)をかぶせてから腰を下ろします。スイッチを押すと、下から温かいお湯が出てきて、数分間バブル洗浄が始まります。それが終わると排水し、今度は温風が出てきてしばし乾燥タイム。トータルで10〜15分くらいだったでしょうか。

出産直後はどこもかしこも痛くて、傷口に温水を当てるのが少し苦痛でしたが、1週間もたたないうちに痛みがやわらいでいくのがわかり、その効果を実感し始めました。最初は面倒くさいと思っていたものの、下半身を温めると心身共にリラックスできる上、爽快感も味わえて、気がつけば座浴の時間が楽しみになっていったのです。

家で使える座浴器の販売やレンタルもあり

この座浴は産後4~6週間ほど続けた方が良いそうですが、私は産後調理院を出て家に帰った後、初めて育てる新生児のお世話に必死で、自分の身体のことまでケアする余裕がなく、すっかり怠ってしまいました。「だって家には座浴器もないし」と心の中で言い訳をする毎日…。

ところが、調べてみると日韓両国共に、家で使用できる座浴器が売っていたのです(韓国ではレンタルも可能)。その多くがトイレの便座にかぶせて使用するタイプのものでした。こんな便利なものがあると知っていたら、事前に購入するかレンタルしておきたかったなあ…!

もう一つ、座浴器を使わなくても家で座浴できる簡単な方法があることを最近知りました。日本では産後、洗浄綿を使っておしり周りのケアをするようですが、洗浄綿を使わない韓国式の座浴に関心があるという方は、下記の方法でぜひ試してみてはいかがでしょうか?

ただし、下半身に何か気になる症状がある場合は、座浴を行う前に産院の先生等に相談し、自分に合ったボディケアの方法を行ってくださいね。

家で簡単にできる座浴の方法

1. おしりが十分に入る大きさの洗面器やたらいに、沸騰させたあと41~43度まで冷ましたお湯を3分の2ほど入れる。

2. 1の中におしりをつけて座る。最初は少し熱く感じる程度の温度が良い。冷めてきたら少しずつお湯を足す。

3. 10分後、柔らかく清潔なタオルで肌の水気を叩きとり、しっかりと乾燥させる。

■注意点
通常分娩なら産後2日目から、帝王切開なら1週間後から座浴可能です。
1回につき10分程度、1日に2~3回行います。
産後4~6週間、継続して行うことが望まれます。
出血が多い場合は、少し休んでから行ってください。

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りんご

りんご

韓国

韓国在住、日韓ハーフ1歳児の母です。30代後半で国際結婚。新婚生活スタートと同時に子どもを授かり、異国の地で手探りの妊娠期間と高齢出産を経験しました。日本では紙媒体の編集記者の他、ファミリーサポートセンターでの勤務経験もあり。今地球のどこかで、ちょっぴり孤独も感じつつ子育てに奮闘中の方へ、私の体験・失敗談を通して「1人じゃないよ」とエールを届けられたら嬉しいです。