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お勉強幼稚園によるアドバンテージを検証

よねよね

皆さん、幼稚園選びの際、なにを重視しますか?
1つの大きな基準に、園の保育方針があると思います。

現在小学3年生の娘が通っていた幼稚園は、いわゆる“お勉強幼稚園”でした。自由遊び中心の“のびのび幼稚園”とは対極にある、知育カリキュラム満載の一斉教育を主体とした幼稚園です。仮にA幼稚園としますが、この幼稚園では私立小学校を受験する園児も多数いました。教育熱心な比較的年齢層の高い保護者が多いのが特徴です。

地元では、A幼稚園の卒園児は“しつけが行き届いていて優秀。勉強もできる”という評判ありました。園自体も、“優秀児”を輩出すべく知育に熱心でした。

こうしたお勉強幼稚園によるアドバンテージはどこまで通用するのものなのか。娘と知り合いの子のことを例に検証します。

お勉強幼稚園にむいている子とは?

お勉強幼稚園に最もむいているのは、早熟で勝気な子です。女の子で、お兄さん、お姉さんがいる子は年齢以上のことができて、負けん気の強い子が多いように思います。

そういう子にとっては年相応の保育内容では物足りません。だから、年齢以上のことをどんどんやらせたいお勉強幼稚園と相性がぴったりです。周囲から評価もされるので、自信を深め、ますます頑張ります。

漢字検定、算数検定、全国模試などで、小学校になっても好成績をおさめ、そのままエリート街道まっしぐらかもしれません。

こういう子は、真面目な気質を持ち合わせていることも多いので、そのまま努力を続けて、トップを走る子も少ないと思います。彼らにとって自分が“優秀である”という揺るぎない自信を、幼児のときに持たせてくれるお勉強幼稚園は、良い選択と言えるかもしれません。

お勉強幼稚園が向いていない子とは?

一方、A幼稚園の卒園児は「入学したときは優秀だけど、3年生くらいからさほどでもなくなる」という評判でした。

それは、しょせんA幼稚園での知育は“先取り”にすぎないからです。同級生に差をつけ続けるには、卒園後も他の子よりも引き続き努力しなくてはいけません。それができるか、できないかが大きな分かれ目になります。

また、先取りしているがために、そこで慢心し、学校の授業を馬鹿にして学ぶ姿勢が身につかない子どもいるようです。自分が他の子よりできると思っていたのに、成績が下がってくると、自信を失ってやる気がなくなるケースも。

幼稚園児ができることは、小学生は簡単にできるもの。お勉強幼稚園のアドバンテージを保ちたいなら、その後も頑張るしかないのです。しかし、それができない子も実際は多いと感じます。

お勉強幼稚園で浮いてしまう子とは?

それは、うちの娘です。
まず幼児の娘に一斉保育は無理がありました…。今でもものすごくマイペースで、周りをみて行動合わせるのが苦手ですが、幼児のときはお話になりませんでした。

A幼稚園は手に余る子どもは容赦なく退園させるそうなので、園的にはそれでもセーフではあったのでしょう。しかし、園児たちが背筋を伸ばして整然と並ぶ保育参観はひやひやで、正直憂鬱でした。

ところが、意外にも担任の先生たちは「〇〇ちゃんは自由ですから」と可愛がってくれて、しっかりした友達にはしょっちゅう指摘を受けるものの本人は気にしないので、幼稚園はそれなりに楽しかったそうです。

娘に関しては、「え?A幼稚園なの?」と言われます。あれだけやった軍隊式の訓練もそもそも身についていないので、アドバンテージもなにもないです。

娘を“のびのび幼稚園”にいれていたらどうなっていたのだろうと、時々考えます。娘は幼児のときはどっぷり自分の世界で生きていたので、別段変わらなかったかもしれません。幼稚園の影響はその子の発達や性格次第なように思います。

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よね

よね

埼玉県

埼玉県出身。小学3年生、一人っ子の娘を育てる40代。フリーライターです。 母娘ともに趣味はミュージカル鑑賞。お芝居の台詞で会話をする親御です。女ふたりの機動力を活かして、お泊りで観劇にいくことも。 最近興味があるのは子供のIT教育。プログラミング教室へ体験教室に行ったり、記事を書いたりと勉強中です!