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『悲しい体験談』保育園から幼稚園に転入したら「愛情不足な母親」と言われたお話

くまさんくまさん

皆さんは保育園と幼稚園の違いをちゃんと理解していますか?
私は子どもを授かるまで「親が働いているかいないか」「先生の資格の違い」というように、何となく理解しているつもりでいました。
今回は、そんな曖昧な認識の私が経験した、悲しい失敗エピソードをお話したいと思います。

保育園と幼稚園の違いを簡単に説明

保育園と幼稚園は、そもそも子どもを預かる目的が違う

保育園も幼稚園も子どもを預かるといった点では同じですが、その目的は明確に違います。
保育園は児童福祉施設なので、認識的には託児施設。幼稚園は教育施設なので、学校に近いということになります。

先生の資格

保育園の先生は保育士免許、幼稚園の先生は教論免許が必要です。

管轄の違い

保育園は厚生労働省、幼稚園は文部科学省の管轄です。

上記のことから、預かる時間や保育の内容に差が出ることになります。

「サっと、いなくなって」〜子どもの送り方〜託児所&保育園

上の子が1歳の頃、保育園になかなか入れなかったこともあり、駅前の託児所に1年半ほど子どもを預けていたことがありました。

その託児所では、入り口が狭いことや、ほとんどの親が働いていることなどもあり、送迎の際は「素早くいなくなる」が鉄則で、入り口付近でたまったり、もたついたりしないように言われていました。

そのため親御さんたちは、子どもを預けるとすぐにいなくなり、入り口での混雑もなく、いつもスムーズでした。
そして娘が2歳の時に、やっと保育園に入園することができ、私は晴れて保育園ママとなりました。

保育園の送り迎えも託児所同様、入り口でたまらない、手早く済ませるなどの決まりがあり、特に慣らし保育の時期は「サっといなくなってください」と言われました。

慣れない環境で子どもが泣くと、後ろ髪引かれる思いですが、お母さんがそこでずっとその場を離れずにいたり、子どもを抱きしめたりすると、子どももなかなか諦めがつかないのだとか。それなので、そこは気持ちをグっと抑えて、あとは保育士にお任せくださいとの説明を受けました。

「笑顔でずっと手を振って」〜子ども送りの方〜幼稚園

娘が4歳になった頃、引っ越しや私の仕事が在宅ワークになったことを機に、バス通園のある幼稚園へ転入することになりました。

そして初めての登園日。指定された場所でバスを待っていると、数名のママさんたちがやって来ました。挨拶もそこそこにバスが到着。そして子どもたちがバスに乗り込むと、私は「いってらっしゃい」と声をかけ、その場を後にしました。

その最中、ママさんたちがずっとその場にいたのは横目で見えていたのですが、その時の私は「あれがよくいう井戸端会議か〜」なんていう風に思っていました。

するとしばらくして、幼稚園の先生から呼び出しがあり、そこで衝撃的なことを言われたのです。

「あの、前から思ってたんですけど、バスの見送りはバスが見えなくなるまでして下さい!」
「他の皆さんずっと手を振ってますよ」
「子どもが可哀想です」
「子どもたちはずっとお母さんのことを見てるんです」
「お仕事が忙しいのかもしれませんけど」
「お子さんの気持ち考えたことありますか?」
「○○ちゃんのママはお子さんとの時間をつくってますか?」等々…
それはもう散々な言われようでした(笑)。

まだバス通園で数回しか会ったことのない人に、ここまで言われて、驚きつつも「あ〜幼稚園ではこれが普通なのか…」と、やらかしてしまったことに気がつきました。

私は今までいた園での話をし、良かれと思ってやっていたこと、これからは気をつけますということを伝えてその日は帰りました。

行事や説明会は、任意という名の「強制参加」だった

私は幼稚園に入るかどうかを検討していた時、仕事をしていることや、行事への集まり、説明会などには参加出来ないだろうという旨を園長先生に伝えていました。すると、園長先生から「それでも大丈夫ですよ」というお返事を頂けたので、入園を決めました。

娘を幼稚園に預けていた時の私は、在宅ワークといっても日中は忙しく、説明会のために手を止めて、幼稚園に足を運ぶことはなかなか難しいというのが現状でした。それに、説明会の内容は後からプリントで配られるので、その情報だけで十分だと思っていました。

それがある日、朝の送りの時に「今日の説明会には絶対来て下さい」と先生に言われたのです。私は仕事があって行くのは難しいと伝えたのですが、先生は譲りません。私は仕方なく、お昼から入っていた電話での打ち合わせを夕方に遅らせてもらい、園に向かいました。

しかしその説明会の内容というのが酷いもので、ほとんどが幼稚園の理事長(園長の母親)の雑談と、理事長が新聞のコラムを読んだ感想、理事長がスーパーで見かけた子どもを叱りつける母親への文句、そして最後は理事長が選んだ今月のオススメの絵本の朗読でした(苦笑)。

私はこんなもののためにクライアントに迷惑をかけてここへ来たのかと思うと、何だか悲しくなると共に、大勢の大人がパイプ椅子に腰をかけて、静かに絵本の朗読を聞いているという異様な光景に少しゾっとしました。

でも他の保護者は皆さん真剣に話に聞き入っています。中にはメモを取り、大きく頷いているママさんの姿も…。「ああ、合わない」そう思いました。

幼稚園入園の際は教育理念をよく確認しよう

私がこれらの経験から学んだことは、幼稚園入園の際は、その園の教育理念をよく調べることが大切だということでした。
保育園の場合は、保育時間や保育料、延長保育の有無や施設の環境、先生の様子や子どもとの相性など、託児に対する環境が気になるところだと思います。
でも幼稚園はサービスではなく教育(学校)なので、その園の方針をよく理解しておくべきだったなと反省しています。

まとめ

保育園は園側が保護者に寄り添ってくれるところが多いと思いました。しかし幼稚園は、保護者が園の教育に協力する姿勢が大切なのだと思いました。そもそも目的も管轄も違う施設、私のような経験をしないためにも、混同しないように気をつけましょう。

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くまさん

くまさん

東京都

東京在住のワーキングマザー。発達障がい(ADHD)のある中学生と、定型発達の保育園児、乳幼児の3姉妹を育てています。これまでに経験した、出産・結婚・離婚・再婚・ステップファミリーなど、さまざまな体験をもとに、記事を執筆していきます。