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朝食をしっかり食べる子は成績が良い!?時間栄養学から考える体の仕組み【後編】

tomotomo

体内時計の仕組みをお話させて頂いた
朝食をしっかり食べる子は成績が良い!?時間栄養学から考える体の仕組み【前編】の続きです。
今回はもっと具体的に、朝ごはんの効果についてお話させて頂きますね。

朝ごはんをしっかり食べると、集中力・記憶力アップ!成績もよくなる!?

さて、朝ごはんを食べる事が体内時計を正確に動かす為に重要なことは前編でお話した通りですが、
どんな朝ごはんを食べるかによってその後の身体の働きは変わってきます。


(出展:文部科学省「平成29年度全国学力・学習状況調査」より抜粋)

上記は文部科学省が実施した、朝ごはんを毎日食べている生徒とそうでない生徒との学力調査をしたグラフです。
朝ごはんを毎日食べている子の方が明らかに成績が良いのが見て分かりますよね。
もちろんこの学力の差を朝ごはんの有無だけで判断すべきではありませんが、
少なくとも関係がないとは言えない確かな結果だと思います。
ではどうして朝ごはんを食べると、このような結果になるのでしょうか?

朝ごはんで摂る穀類(ごはん、パン)などは体の中でブドウ糖となって脳へのエネルギーとなり、
集中力や記憶力がアップすると言われています。
理想的な朝ごはんとしては、
炭水化物(ごはん、パン、麺)+たんぱく質(魚、肉、卵、大豆製品)+脂質です。

・ツナサンドやたまごサンド
・鮭おにぎり
・目玉焼き
・バナナ
・ヨーグルト

など簡単なものでも構いませんのでバランスの良い食事をしっかり摂れるようにしましょう。
体内時計がしっかり働き始めて脳が活性化すると同時に、心身に一日のエネルギーが行き渡り、
セロトニンと言う幸せホルモンが増えて元気も出てきます。

逆を言うと、朝ごはんを適当に済ませたり欠食した場合、
脳がエネルギー不足となることで授業に集中出来なかったり、元気が出ないという状態になってしまいます。
体がちゃんと一日のスタートを切れていない事が学力低下を招くとも言えますね。

朝にそんなに食べられないよ…という場合は、もしかしたら前日の晩御飯が遅かったりしませんか?
朝ごはんには直前の食事から10時間以上空いていることが必要です。

もし夜遅くの塾や習い事等で晩御飯が遅くなる場合は、夕方18時~19時頃に一旦おにぎりなどを食べ、
帰ってからの残りのおかずを食べる様にすると、体内時計が狂いにくく朝にお腹が空くようになります。
またおにぎりなどの炭水化物は消化吸収が早いので即エネルギーに変わり、
脳や身体を動かす前には丁度良い効果を発揮するんです。

勉強して学力を上げる事も大事ですが、
子供を応援するために親が出来るサポートはしてあげられると良いですよね。

まとめ

こんな風に、「いつ、どんなものを食べると、どんな効果があるのか」を研究しているのが
「時間栄養学」なんです。

食事の他には、睡眠中に記憶が定着するとも言われていますので、睡眠も大切です。
特に子供は睡眠中に成長ホルモンが活性化しますので、
早寝早起きの通り、しっかりと睡眠時間を確保するようにしましょう。
なるべく寝る前には部屋を暗めにして、携帯など明るい刺激が入るものは見ないようにします。
睡眠と覚醒を繰り返す体のリズムは5歳~6歳頃整うと言われていますので、
もっと小さいお子さんはなかなか難しいかもしれませんが、なるべく体内時計を一定にし、
リズムを整わせる生活習慣を持たせられると良いですよね。
 
体内時計の話、もっともっと奥が深くて面白いんです!
知らないところで、私達の体の中では沢山の時計たちが
24時間、1週間、1ヵ月、1年のサイクルで動いてくれているんですよ。
とはいえ忙しい日々の中で、なかなか言う事を聞いてくれない子供に規則正しい生活習慣を付けさせるのは難しいかもしれませんが、
お子さんの健やかな成長の為に、この体内時計の話、頭の片隅に置いて頂けたら嬉しいです。

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tomo

tomo

大阪府

大阪在住、お調子者で最高に甘えん坊の3歳男児育児に日々悩まされながら、第二子となる子供を妊娠中の30代主婦です。食育スペシャリスト、食生活アドバイザー、健康リズムカウンセラーの資格を持っているので、食の観点からのお役立ち情報や日々の育児奮闘紀を読んで頂けたら幸いです。