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不妊様と呼ばないで part③ 心が折れるほど苦しかった言葉

みにゃみにゃ

「不妊様」この言葉にあなたはどのようなイメージを持っていますか?人それぞれ感じるイメージは違うと思いますが、おそらくプラスのイメージを抱くという人は少ないのではないでしょうか。

あまり良いイメージではない「不妊様」ですが、そもそもなぜ「不妊様」という言葉が生まれたのでしょうか。

今回は、私が経験したエピソードから私の記事のタイトルにもなっている「不妊様」という言葉はなぜ生まれたのかということについて私独自の意見をお話ししたいと思います。

「不妊様」と呼ばれるには理由がある

「不妊様」という言葉をあなたは直接耳にしたことはありますか?直接耳にするより、ネット検索をしていて見かけたという人がほとんどではないでしょうか。私も「不妊様」という言葉があることをネットで初めて知ったひとりです。

ところで「不妊様」という言葉に定義があったのを知っていますか?一般的に「不妊様」とは

・子どもがいる人を妬ましく思う
・子どもに関しての話題になると他人に当たってしまう
・子どもの話題に関して必要以上に周りに気を使わせる言動をする

上記のような人を「不妊様」と呼びます。

自分は違うと思う人もいるかもしれませんが、例えば新年に受け取る年賀状で「子どもの写真が載っている年賀状なんか受け取りたくない!」と感じているならば立派な「不妊様」かもしれません。

私自身、友人から子どもの写真が載った年賀状を受けとっても、気にもならず子どもの成長を素直に喜べた方でしたが、それでも私は実の姉から「不妊様」と呼ばれました。

姉から浴びせられた無残な言葉

それは、私が3件目の病院に通院することについて母に報告するため実家へ行った時の事でした。その日私が実家きていることを知った姉が、私がいるならと姉も実家にやってきました。

大学病院でわかった不妊原因、体外受精に向けて病院を変える事、家から病院までの距離、仕事との両立、内服薬の事、採卵や受精卵の移植の事、そして最後の判定の事。私は母と姉に全ての事を話しました。

私の話を聞き、「そこまでしなければならないものか」と涙目になる母。さすがに涙目の母を見たときは話さなければよかったかな?と思いましたが、大切な家族には理解してほしいと思い、私は遠慮することなく治療の内容について事細かく話しました。

この話を母の隣で、「うんうん」と聞いていた姉。姉自身すでに4人の子どもに恵まれていたこともあり、私はある程度知識もあるだろうと気にすることなく話していましたが、ふと姉が私に言いました。

「あなたが子ども産めないならさ、私がかわりに産んであげようか?」

私は一瞬耳を疑いました。

「4人も子ども産んでて妊娠の仕組みもわからないの?私は受精できないだけで子宮には全く問題ないの!妊娠さえできればちゃんと産めるから!」

無意識の中で私は姉にそう言い返していました。

私のこの言葉を聞き、笑顔だった姉の表情は一転しました。

「あんたさ、自分の事わかってほしいだけの不妊様じゃんね。」

姉のこの言葉を聞き、慌てた母が姉に「あんたはもう家に帰りなさい」と言い私と姉の口論を止めに入りました。怒りが治まらないという表情で実家を後にする姉。私は涙が止まりませんでした。

不妊治療は簡単に理解してもらえることではないということ、そして何より信頼している家族から、一番言われたくない言葉を言われたことが本当に悔しくて私は母の前で子どものようにワンワン泣きました。

一番残酷なのは「知らない」ということ

その後2度目の体外受精で私は長男を授かりますが、この出来事を機に私と姉の中は冷えました。実の姉妹だったとしても、「私が産んであげる」や「不妊様」という言葉を言われたことを許すことができません。それは10年以上過ぎた今でも変わりません。私は今でも不妊様のままでしょうか?(笑)

しかし、今だからこそ冷静になって考えると、一番の原因は「無知」だったということ。姉は4人の子どもを産んではいるけれど、不妊治療を経験しない限りは、精子と卵子が受精する事や、受精から1週間くらいで受精卵は卵管を旅して子宮に着床するという事を意識する人はほとんどいないでしょう。

それを考えると、不妊治療を経験せずに普通に妊娠できる人から見ると、不妊治療をしている人は、知識が豊富な分ある種特別な人種にも見えるのかもしれません。それが「不妊様」という言葉を作った原因ではないでしょうか。

子どもを持った今、私は子を持たないパートナーと接するときは、最大限の配慮をします。表には出していなくても、かつて私がそうだったように、同じように悩み苦しんできたはずだという気持ちを常に意識し私は接するように心がけています。

現在国会では、不妊治療の保険適用のことが取り上げられ、少しずつ不妊治療の認知度が高まって、今まで不妊治療について知らなかった人たちが、不妊治療について知る機会が増えてきました。これはとても良い傾向です。

「知らない」ということは本当に残酷です。たくさんの人が不妊治療を理解し、知ってほしいと思います。そして「不妊様」という言葉を耳にしない世の中になったらいいなと思います。

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みにゃ

みにゃ

石川県

石川県奥能登出身。 里山里海に囲まれた自然あふれる土地で育児に励んでいます。 結婚直後に不妊が発覚し不妊治療を経験。 結婚から7年後やっとの思いで妊娠・出産。 しかし、やっとできた子供には発達障害が… 私の育児は常に波乱万丈! だけどめげることなく楽しいことを探し続けています☆

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