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韓国での出産準備、さあどうする?

りんごりんご

妊娠中「ベビー用品を買いそろえるのが楽しみ」という方も多いと思いますが、韓国に住む私にとって、出産準備は少し気の重い作業でした。なぜなら「ここに行けば必要なものが全部そろう」というベビー用品の専門店が、近くに…いえ、韓国にはほとんどなかったからです。

百貨店や大型マートへ行くと、ベビー服や授乳用品、離乳食の売り場があることにはあります。ただ選べる種類が少なく、日本など海外からの輸入品も多いため、全体的に値段が高いんですよね。

例えば先日、息子の歯ブラシを探しにemartという大型マートへ行ったところ、「これ良さそう」と思った1歳児用の日本製歯ブラシが3本で約2000円!あまりの高さに驚いて、買わずに帰ってきました。

「韓国の人たちは一体どこでベビー用品を買っているんだろう?」と思い、出産経験のある韓国人の親戚や友人に聞いてみたところ、返ってきた答えはずばり「ネットで買う」。尋ねた人全員が「ネットだといろいろ選べるし、安く買えるよ」と教えてくれました。

ネットショッピングですべて解決

韓国に移住して驚いたことの1つに「ネットショッピングの便利さ」があります。例えば、私がよく利用している通販サイト「クーパン」の場合、深夜0時までに注文した牛乳が翌朝7時には玄関前に届けられているという風に、注文してから家に届くまでが速い!しかも、マートで買うより安い場合が多く、上手にまとめ買いすれば送料も無料になります。

不在の場合は再配達ではなく、「配達完了しました」という報告メールと共に、ドア前に置かれた荷物の写真が送られてくることもあります。配達員さんたちは常に急いでいるので、インターホンだけ鳴らし、中から人が出てくる前に荷物を置いて走り去ることも日常茶飯事ですが(笑)。

このように、韓国ではネットショッピングが「安くて速くて便利」なので、ベビー用品も「全部ネットで購入」という人が多いんですね。実際に利用してみると、1つ検索すれば芋づる式に類似商品の情報が出てくるし、購入した人たちの口コミも読める。

また、物にもよりますが、注文したら1~2日で届くことがほとんどなので、急ぎの時や子連れで買い物に行きづらい時は本当に助かります。重い物やかさ張る物も、家まで運んでもらえますしね。

ベビーフェアも大人気

ネットショッピングは便利ですが、「届いた品物が思っていた感じと違った」ということもたまにあり、私も何度か返品を経験しました。小さな物なら返品・交換も簡単ですが、大きな買い物をする時は、やっぱり実物を見たり触ったりして決めたいなと思うことも。

そんなママ・パパたちに人気なのが、韓国各地で定期的に開催されているベビーフェアです。主催する会社や、出店するメーカーやブランドはその時によって様々ですが、おむつなどの試供品をもらえたり、ネットより安く買えるものもあったりすると聞き、私も出産直前、ソウル近郊にあるKINTEXという展示場で開かれたベビーフェアに行ってみました。

週末は駐車場が満車で中に入ることもできない盛況ぶりだったので、平日の午前中に出直し。展示場にはチャイルドシート、ベビーカー、バンパーベッド(韓国で人気のプレイマットにもなるベッド)、ヒップシート付きの抱っこ紐や衣類、おもちゃなどのベビー用品がずらりと並んでいました。

瓶詰めされた離乳食の販売や、子ども保険の相談コーナーまであり、じっくり見ようと思ったら半日がかり!その日は見るだけでお腹いっぱいで結局何も買いませんでしたが、抱っこ紐を試着させてもらったり、ベビーカーを触って比較してみたり。ベビー用品の種類や相場を確認できたのは大きな収穫でした。

日本ではお店をはしご、韓国ではネットでポチッと

結局私が本格的に出産準備を始めたのは、妊娠6か月の頃、日本に3週間一時帰国した時でした。日本通の韓国人ママに「韓国より安くて便利なものがいっぱいあるから、絶対日本で買ってきた方がいいよ」と勧められ、ベビー用品の大型店をはしご。日本製品の充実ぶりと手頃な価格に感動しながら肌着や哺乳瓶、おしゃぶり、爪切りなど最低限の準備物を買いそろえました。

その後、臨月~出産直後に韓国の通販サイトでバンパーベッドや布団、おむつ、ボディーソープ、抱っこ紐などを購入。今でもベビー用品は9割ネットで注文しています。

出産準備物を調べ始めた頃は、「ここに行けば何でもそろう」というベビー用品の専門店があちこちにある日本の育児環境がうらやましくて仕方がありませんでしたが、「無いものよりあるものに目を向けよう」と考えを変えたことで、気持ちが楽になりました。「郷に入れば郷に従え」ですね。というわけで、今やネットショッピングは、私の子育てに欠かせないものとなっています。

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りんご

りんご

韓国

韓国在住、日韓ハーフ1歳児の母です。30代後半で国際結婚。新婚生活スタートと同時に子どもを授かり、異国の地で手探りの妊娠期間と高齢出産を経験しました。日本では紙媒体の編集記者の他、ファミリーサポートセンターでの勤務経験もあり。今地球のどこかで、ちょっぴり孤独も感じつつ子育てに奮闘中の方へ、私の体験・失敗談を通して「1人じゃないよ」とエールを届けられたら嬉しいです。

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