母乳子育て、大好きでした。自分のオッパイをたくさん飲んですくすく育ってくれる喜びはママでしか味わうことのできない特別なもの。でも、いつかは卒乳をしなければなりません。そのタイミングについて、失敗談も交えてお伝えしたいと思います。少しでも参考になれば幸いです。
テキスト通りにはいかない授乳事情
今から13年以上も前になりますが、上の子を出産した産婦人科では、できるだけ母乳で育てましょう、と母乳推進を積極的に行っていました。私ももちろん母乳派で、少し量が足りない時はミルクを足すこともありましたが、ミルクを持ち歩くことはほぼなく、常に母乳を飲ませていました。お腹が空いたらオッパイ、眠たくなったらオッパイ、何かわからないけれど、ぐずったらオッパイ。恥ずかしさもそっちのけで、どこでもオッパイでした。なのでもちろん寝る時もオッパイをしながら寝かす、いわゆる「添い乳」が常でした。検診などでは「虫歯になることもあるので、寝る前に授乳した後はお茶を飲ませるとか、歯や歯茎を濡らしたガーゼで拭ってから寝かせるように」とよく指導されたものですが、そんなことしてたら寝られそうなところをまた起こしてしまうことになってしまいます。決して現実ではないアドバイスに、「この人は一体何を言っているのだろう?」と頭の中で「?」が飛びまくっていたのを覚えています。
生後半年経ち、離乳食も少しずつ始めてはいましたが、寝る前やぐずった時は母乳が何よりもの特効薬。1歳児検診で「そろそろ母乳は終えましょう」と言われても、子どもの方から自然と吸わなくなるまで止める気はありませんでした。
下の子の妊娠をきっかけに
上の子が2歳を過ぎてからも添い乳の習慣は続いていました。母乳本来の「発育、栄養、免疫」といった役割はとっくに終えており、もちろん量もさほど出ていなかったと思いますが、子どもにとっては1番の「心の安定剤」だと思っていましたし、私にとっても幸せなひと時でした。下の子を妊娠した頃、産婦人科の先生に相談すると、すぐにやめなくてもいいけれど、妊娠すると胸も張ってくるのであまり刺激は与えない方がいいので少しずつ離れましょうか、と優しくアドバイスを頂いたので、ようやく私の決心もついて、子どもが寝る時に求めてきても「ないね〜」と声をかけながら本当に自然に卒乳することができました。
下の子で大失敗
上の子は自然とオッパイ離れができました。下の子ももちろん同じように、それこそ時間が許す限り授乳を続けたいと思っていました。2人とも1歳になるころから私はパートで仕事に出ていましたので、出勤前に授乳し、午前中に仕事を終えて帰宅してすぐ授乳するというペースで、ある程度間隔も空けることができていました。下の子(娘)もよく母乳を飲んでくれてスクスク育っていました。
そして、娘がまだ1歳9ヶ月(私にとってはまだまだ母乳育児中です)のある晩のこと。いつものように添い乳しながら寝かそうとしたら、口を堅く閉じて、プイッとそっぽを向いてしまいました。
私、「えっ⁉」。
何回トライしても同じです。オッパイのことなんて忘れてしまったかのように、見向きもせずにそのままスーッと眠りに入ってしまったのです。オッパイなくても寝れちゃうんだと、そのことに関しては良しとしましたが、問題はこちらです。世間でいう授乳の時期はとっくに過ぎていたとはいえ、それまでグングン飲んでもらっていた胸はまだまだ母乳らしき液体を生産していましたので、早く吸ってと言わんばかりに胸は張ってきます。娘はスヤスヤ…。どうしようもなくその晩は母乳パッドをあてながらそっとして一夜を過ごしました。
起きてビックリ!鉄板なみのカチコチ胸に
娘が急に母乳を飲まなくなった翌朝―。
目覚めると私の胸はまるで鉄板で作られているかのようにカチンコチンになっていました。しかも青筋も立って痛い。熱も出てきて乳腺炎寸前でした。起きた娘はやはり母乳を飲みたがらず、私は半泣き状態でとりあえず搾乳して胸を柔らかくして…。
娘はどうやら、夏風邪か軽いヘルパンギーナのような症状を起こしており、熱は出していなかったものの、口の中が痛くてオッパイを吸うのが嫌だったようです。
悲しい搾乳作業
突然の卒乳、それはそれは大変なことでした。体は急には対応できませんから、搾乳後数時間経つとまた胸は張ってきます。そしてまた搾乳。搾りすぎるとさらに母乳は生成されるので加減も必要です。あっさりと母乳を飲まなくなった娘はというと、離乳食、いえもうこの頃は普通食を食べていたのですが、「ごはんって美味しい〜!今まで飲んでたママのオッパイは一体何だったんだろ〜」と言わんばかりに食欲旺盛。。。
そんな娘を横目で見ながら自分はせっせと搾乳。ちょっと切なかったです。そしてこの作業を数日繰り返すうちに、胸の張りも次第に治まり母乳は出なくなっていきました。
これから卒乳を考えているママさんへ
2人の子を真逆のパターンで卒乳させたわけですが、下の子のように突然母乳を飲まなくなってしまうことがあるなんて、本当に想定外のことで大変苦労しました。あんなに痛くて虚しい思いは二度としたくない、と切に思います。
これから卒乳を考えておられるママさんには、子どもの成長を見極めながら卒乳のタイミングをきちんと測り、上手にオッパイ離れができるようにして欲しいなと思います。
でも、我が子が一生懸命に自分のオッパイを飲んでくれる姿は本当に愛おしいものです。大変なことも多いけれど、限りある母乳育児の時間を大いに楽しんでくださいね!
おけいはん♥
兵庫県
兵庫県在住。結婚16年目。夫と子ども2人の4人暮らしです。大学時代に熱中したボランティアリーダー活動のおかげで子どもとのふれあいが大好きに。家族遊びは基本アウトドアですが、子ども達が大きくなり多忙な為機会が激減した今は、それぞれの目標に向き合う彼らにベタ褒めしたり叱咤激励しながらファン第一号として寄り添っています。自分がハッピーじゃないと子育ても楽しくできない。がモットーな、「がんばり過ぎない子育て談」を記事にしてお伝えできたらなと思っています。