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発達障がい女児の苦難|女性ゆえの生きづらさ②

くまさんくまさん

発達障がい女児の苦難|女性ゆえの生きづらさ①の続きです。

女の子の発達障がいの症状はどんなもの?

私がこれまで出会ってきた発達障がいの男の子は
・落ち着きがなくじっとしていられない
・突発的に動いてしまう
・自分の体を傷つけるなどの自傷行為をする
・他者に乱暴してしまう
・奇声や大きな声を発してしまう
など、症状が目に見える子がほとんどでした。

なので、子どもが危ないことをしないように注意したり、目が離せなかったりして親御さんはみんな大変そうです。

子どもから叩かれて、アザができているお母さんもいました。

では、女の子の発達障がいの症状はどのようなものかと言うと、多動・衝動性はあっても男の子ほど目立たなかったり乱暴でも力が弱かったりするので、あまり気にならないことが多いかもしれません。(これが女の子の発達障がいが見過ごされやすい原因でもあります)

それよりも特筆すべき点は
・空気を読み取る力の無さ
・言語化されないコミュニケーションが苦手
・ケアレスミスが多い(短期記憶能力が低い)
など、女性が生きていく上でとても重要な能力が低いということが挙げられます。

必ずぶつかる女性社会という大きな壁

前述した女の子の発達障がいの症状。
あの3点があると、なぜ生きづらいのか、それは、女性特有の社会が原因ではないかと思います。

「察してね」は不可能に近い

女性は、男性と違い情緒的な生き物です。
女性と会話をしていると「はっきりとは言わないけれども感じ取ってね」という場面が多いことでしょう。

それは、何事も言語化されないと分からない、空気を読み取る力が低い女の子にとって大変難しいことです。

そのため、突拍子もないことを言ったり、全然違う話をしてしまったりして周囲から浮いたり、いじめられたりする原因になります。

また、会話の内容がどんどん変わる、話のスピードについていけないというケースもあります。
それなので、ただ相槌を打つので精一杯になり「ちゃんと聞いてるの?」なんて言われることも。

とにかく、女性の会話というのは情報交換をしたり、愚痴を言い合ったりマウントの取り合いをしたりと、単なる話し合いではなくさまざまな意味合いを持っています。

言い換えると、とても高度なコミュニケーションなのです。

ですから、発達障がいを抱える女の子は
・母親
・友人
・上司または同僚
の順で、女性社会という壁にぶちあたることになります。

保育園や小学校で高度なコミュニケーションを要する、女性社会に否応無しに入れられてしまう。
その現実こそが、発達障がいを抱える女の子を苦しめるのです。

また、本人の特性と最初に接することになる、母親自身も大きな苦悩を抱えることでしょう。

男性よりも女性に厳しい「美意識」の問題

会話の他に発達障がいを抱える女の子を苦しめるのが「身だしなみ」「美意識」といった見た目の問題。

男の子であれば泥まみれになって遊んでも、生傷がいくつかあっても「元気な証拠」「活発な証」という感じで許容されますが、女の子となると少し違います。

日本には、女性に「女性らしさ」を求める、古い考え方がまだまだ残っていて男の子であれば許されることも、女の子では通用しないという場面が多々あります。

例えば、寝癖一つとっても、男の子であれば「見た目に無頓着」で済みますが、女の子だと「だらしない」と思われがちです。

また、男性であれば結婚することで、奥さんに身なりを整えてもらえますがそれが逆となると、なかなか難しいでしょう。

TPOを理解するのが苦手

発達障がいを抱える女の子は、TPOを理解するのが苦手です。

そのため、場の空気に合わせて行動したり、その場にふさわしい服装や振る舞いをしたりすることが出来ず、孤立してしまうことがあります。

女性社会では、会話の内容にしてもファッションにしても、空気の読み合いが重要になります。

それゆえ、特に女性同士の付き合いでは、生きづらさを感じてしまうのです。
発達障がい女児の苦難|女性ゆえの生きづらさ③では
女性社会から弾かれた発達障がい女性が陥りやすい、男性からの性被害についてお話します。

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くまさん

くまさん

東京都

東京在住のワーキングマザー。発達障がい(ADHD)のある中学生と、定型発達の保育園児、乳幼児の3姉妹を育てています。これまでに経験した、出産・結婚・離婚・再婚・ステップファミリーなど、さまざまな体験をもとに、記事を執筆していきます。