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叩かれて育った子どもが親になったら②「認知の歪みを整える」

くまさんくまさん

叩かれて育った子どもが親になったら①「繰り返される負の連鎖」の続きです。

認知の歪みを整える治療を開始

精神科でPTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断された私は、行動認知療法をスタート。自身の認知の歪みを矯正するトレーニングとアンガーマネジメント(怒りを受け流す方法)を学びました。
ですが認知の歪みを矯正するのは、想像以上に辛いものでした…。

認知の歪みを矯正するためには、一度自己のアイデンティティーを崩さなくてはなりません。それは絶対的存在であった親の教えを批判するものであり、また同時に自分自身の信じてきたものを完全否定する行為だったからです。

しかしこれも子どものためと、ただひたすらに向き合い続け
「しつけ=暴力」という思考から少しずつ離脱できるようになったのでした。

見ているだけの母親も体罰の当事者であると気がつく

精神科医との話し合いでよく指摘されていたのが、私の「母親」を過度に守ろうとする姿勢でした。「お母さんは暴力をふるわなかった」「お母さんは悪くない」そんな私の発言が精神科医には引っかかったようです。

そして精神科医から「見て見ぬふりしている人も加害者なのですよ」と言われ「ああ、そっか…」と唖然とする私。

確かに私が殴られて口から血を出していたときも、母親は止めなかったし助けなかった…。
「私が口を挟むともっとエスカレートするから…」が口癖でしたが、本来であれば身を挺して止めに入るべきであり、必要であれば父親との離婚も視野に入れるべきだったのではないかと考えるようになりました。

自分のなかの不満と悲しみに向き合う

認知の歪みを矯正する過程でよくぶつかるのが、自分のなかの成長していない子どもの部分をどう納得させるかという問題です。
当時の私には「自分は愛されなかったのに自分の子どもだけ愛されるなんてずるい」「私も殴られてきたのだから同じ目に遭うべき」という訳の分からない感情が本当にありました。

そしてそのことを相談すると精神科医からは「嫌な気持ちを他のことで紛らわすことはできるけれど、根本的に解消するためには嫌な気持ちにさせた張本人に返す他ない」と言われたのです。

そもそも精神科医からは、もう両親とは関わらない方がいいと言われていたので、どうせ絶縁するのなら最後に自分の思いをぶつけてからでもいいのではないかと思いました。そして私は長年苦しめられてきた両親と直接話をする覚悟を決めたのです。

叩かれて育った子どもが親になったら③「ついに両親と対峙する」
に続きます。

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くまさん

くまさん

東京都

東京在住のグラフィックデザイナー。現在、発達障害(ADHD)のある小学6年生と2歳児の子育て中です。これまで経験した出産・結婚・離婚・再婚・ステップファミリーなど、さまざまな経験をもとに記事を執筆していきます。